日本橋高島屋8階で、5月14日(月)まで「やまがた展」が開催されています。
前夜にサイトを見て予習して出かけたのですが、サイトで見ると、たとえばイートインの酒田・だるま寿司のメニューは「のどぐろにぎり寿司(5貫、小鉢・おみそ汁付、1人前)2,592円。
「のどぐろは食べたいけど、ちょっと高い。それにのどぐろばっかりじゃ、つまらないなあ」
と思ったのですが、実際に足を運んでみると……
えっ!? 1貫ずつ食べられるの!?
うわっ、いろいろあるぅ!
というわけで、のどぐろ握り、山形牛たたき、真子鰈の昆布〆、それぞれ1貫ずつを楽しみましたあ。
そうなんです。「やまがた展」に行けば、おいしい山形をちょっとずつつまみ食いできちゃうんです。
ユネスコが認めた「食の都」がある山形
山形県の鶴岡市は、「ユネスコ食文化創造都市」に認定された食の都です。実はわたしは大昔、仕事で、山形県の食文化に触れ、出張もして、美味を味わったことがあります。江戸時代から有名だった庄内米をはじめ、山形には豊かな食文化があります。
山形県は置賜(おきたま)、村山(むらやま)、 最上(もがみ)、庄内(しょうない)の4つの地域に分かれていて、それぞれに特徴があります。たとえば山形県はラーメン大国ですが、4地域、それぞれ異なる特徴のラーメンがあったり……。
また山形県は海の幸、山の幸、畑の幸が豊富。
さくらんぼ、洋ナシをはじめ、果物王国でもあります。
わたしは最近も仕事で山形県に縁があり、十年ほどの間に5回ほど山形県に出張しました。
山形新幹線の終点、山形駅を中心とする地域には3回、庄内に2回出張しました。特に庄内は何泊もして、観光してきました。
鶴岡の町を歩いていると、目立つのが園芸品店の店先に並んだ種や苗。畑が身近なんだなあと実感しました。
お魚がおいしいと、仕事関係者と共に、鮨屋に行って、そのおいしさにうっとりしました。
酪農も盛んで、置賜地方の米沢牛は昔からのブランド牛です。
山形展に行くと、おいしい果物で作られたジャムやゼリー、世界で食肉の賞を受賞した名店のハム、ソーセージ、米沢牛のすきやき肉やハンバーグ、有名駅弁の「牛肉ど真ん中」、漬物など、甘いものから、酒のつまみまで、バラエティ豊かなおいしいものに出会えます。
山形名物「いも煮」や、今の時期が旬の枝豆「だだ茶豆」も売っていましたよ。
実は、今回、高島屋さんが買い物を一部補助してくださったのですが、結果、その倍以上、買い物してきました。
だって、おいしいものだらけなんですもの。
夫婦二人なので、ほんの少量ずつにしたけど、それでも山の荷物になりました。
ほんの一部ですが、ご紹介。
まずは本長のお漬物。連れ合いがここの有名ななすの辛子漬けが好きなのでで、よく買いますが、東京では本長の他の漬物はなかなか目にしません。
実は前回鶴岡に出張したとき、有名なくらげ水族館に行くバスから、本長の本店の看板を見かけて、「帰りに寄るぞ!」と思ったのですが、飛行機の時間が迫っていて、行き損ねました。
というわけで、今回、いろいろな漬物が並んでいるのを見てワクワク。
辛子漬といえば茄子しか見たことがありませんでしたが、なんとキュウリの辛子漬。連れ合いも食べるのを楽しみにしています。
いぶした沢庵、いぶりがっこは、試食で、蔵王チーズ粕漬とセットで食べさせていただき、うっとり。
一緒に試食した隣の中年男性は、遅れてきた奥さんにその取り合わせがいかにおいしかったか、なんとかセットで買ってもらおうと、猛アピールしていました。
わたしは悩んだ末に、いぶりがっこだけ買ってきました。ふつうのクリームチーズと組み合わせで妥協します。
この前の鶴岡出張で、フルーツゼリーを買ってきたら、ほんと、美味しかったんですよお。
今回「たかはた果樹園」の洋ナシとさくらんぼのジャムを味見させてもらい、どちらにしようか迷って、洋ナシのジャムをつかんだら、隣にあったフルーツゼリーが目に入り、思わず、各種買ってきてしまいました。
木村屋のきつね面というお菓子もたったひとつだけですが、買ってきました。そうひとつだけ買えちゃうのがありがたい。
木村屋は鶴岡に行ったとき、店を目にして気になって調べたら、銀座のあの木村屋総本店から130年も昔にのれん分けされた店。というわけで、今回も酒種あんぱんも売っていましたが、このきつね面はさらなる歴史と物語があって気になっていたので、こちらを買いました。
庄内藩主の酒井公は民衆に愛されていて、 天保11年(1840年)に、江戸幕府から越後長岡に国替えを命じられたとき、農民たちが反対運動を起こして、江戸幕府の命令が覆されたそうです。
そのときに藩主が「お居なり」になった慶事を祝う歌詞として作られたんだそうです。材料から想像するに、きなこを固めたようなお菓子のようです。
このほかにもいろいろ買いました。
枝豆のだだちゃ豆が有名なことでもわかるように大豆の名産地なので、納豆も実は名産地。昔ながらの経木の納豆を買いました。
ソーセージも明日の朝ごはんに。
そして海産物商「手塚林蔵商店」が日本橋高島屋限定で用意した粕漬の切り落としセットを見つけて、買ってきましたあ。鮭やタラ、赤魚など、小さいけど、ちゃんとした形の粕漬が6切れも入っていて、864円とお得でした。
ふだんは人形町の魚久ばかりだけど、いつもとちがう粕漬、楽しみ!
お麩は粟麩だけ買ってきたんだけど、試食した揚げた麩もおいしかったなあ。冷凍庫がいっぱいなので、泣く泣くあきらめたけど……。
食べ物だけでなく、名産品の紅花染めや鉄瓶など、工芸品も並んでましたよ。