昔、銀座の広告代理店系プロダクションに勤めていた頃は、広告代理店の人に連れられて、銀座 久兵衛をはじめ、とても自分のおこづかいでは行かれないお店に連れて行ってもらい、ご馳走になっていましたが、最近は仕事の関係で仕出し弁当だけは最高級のものをいただくことはあるものの、高級店に食べに行くこともなくなっていました。
ところが、今年のおせちをお取り寄せした仕出し屋の正直屋さんと縁ができ、正直屋さんが昨年の秋開いた銀座割烹「里仙」にご招待いただき、お取り寄せ生活研究家のaiko*ちゃんを誘って、一緒に贅沢な美味を楽しませていただいてきました。
食材、器、演出すべてに季節が香る
aiko*ちゃんも言っていましたが、食事を終えた後に思ったことは
「ちょっとしたワンピース1枚、ハンドバッグ1つ買うのを節約すればこの食事ができるのよね。だったらワンピース節約して、このお店でこの美味を楽しみたい」
四季折々…いえ、できたら月代わりの料理を食べに毎月来たい…と思いました。
こちらの料理はすべてお任せのコース。
基本的にメニューは月代わり。いただいたのは七夕月の天仙。2万円のコースです。夜ならもう1コース1万5千円のコースと、昼なら3,500円、4,500円、1万円の3コースがあります。ランチはつい先日6月6日から始まったばかりですが、あの店で、あの器で、籠盛りの簡易なコースとはいえコースがいただけて3,500円はお得過ぎ。
銀座で仕事していた頃はそのくらいの価格でよく一流フレンチやイタリアンのランチを食べに行っていましたが、一流店のランチはほんとお得です。
七夕月のコースは初夏の風物詩、蛍籠に入った先付け、流れ星を演出したお椀、氷に乗って供されたお造り、かぐや姫を思わせる竹筒に入ったヴィシソワーズ、そして旬の味、鱧しゃぶに櫓盛りされた鮎に、岩がき…などなど、食材、器、演出どれをとっても季節を見事に味合わせてくれました。
立地も一級、接待もまさにザ・銀座
銀座割烹里仙は、銀座 久兵衛本店の斜め向かい、金春通りにあります。ビル自体はあの鉄人道場六三郎氏のろくさん亭と同じビルですが、このビルは中央通りと金春通りの両側に入り口があり、銀座割烹里仙は中央通りから1本内側に入った金春通りの1階。
いかにも銀座で遊ぶ粋人がお忍びで通いそうな店構えです。
中に入ると、手前に4人入れる個室が2つ。間仕切りを外すと、最大8人、理想は6人で使える部屋になります。
おしゃべりを楽しみたい女子会ならこの個室がおすすめ。
奥へ入ると、8人が座れるカウンター。
今回はこのカウンターにお邪魔したのですが、ここは板前さんと話しながら食事が楽しめます。板前さんの技を身近で見ることもできるし、食材の話などをうかがいながら食べると、また味わいが一段と深まります。
板前さんの話の振り方は…うふふ、ときに少し色っぽい話に寄ったりして、いかにも銀座の紳士や夜のお姉さんの相手をすることに慣れた感じでした。